キャリアとはあるべき姿を目指すこと?

キャリア

あるべき姿って大事かな

よくキャリアについては理想やあるべき姿を描きその実現に向けて努力する過程だとみなされるケースがある。特に、企業にいる場合は、平社員から係長、課長、部長、専務、社長へステップアップしていく事が会社的には良いとされているケースが多くあると思います。
私自身も長らくキャリアのイメージはこの山登りのイメージでした。ただ、これって本当なの?という気が最近してきた次第です。
それは、なぜか?これは往々にして社会や会社などの外部が決めた”あるべき姿”があたかも自分のあるべき姿に置き換わって錯覚することが多いためです。

上場企業の会社のあるべき姿とは?

上場企業のあるべき姿というのは、多くの場合、企業価値を上げ続けることにあります。そうすることで、ステークホルダーである社会、地域、株主、従業員等へその価値を還元していくということをしていくわけです。とすると、上場企業の価値を上げ続けることを可能にする人財というのが会社側から見た従業員のあるべき姿ということになります。
そして、その上場企業の価値を上げ続けることを可能にする各レイヤーの従業員の共通する要素を明らかにして、それを伸ばすように人事部門は働きかけることになります。
ここで注目したいのは、企業の求める従業員のあるべき姿と個々人の持つありたい姿とは必ずしも一致せず、ずれている場合は個人側でのすり合わせや調整が必要になります。また、この企業のあるべき姿というのは、個々人の志向性というのは第一ではなく、企業価値の最大化になるということです。もちろん、企業価値を最大化する中で、個人の志向性を尊重して内発的動機付けすることが重要な要素と位置付ければそれを手段として活用するケースはありますが、それが第一とはならないことは肝に銘じておく必要があります。
だとすると、企業の求めるものに従順に従い、自分とは仮の仮面を被って働き続けることが個人の幸せに通ずるか?という疑問がどうしても生じてしまいます。
ここをどう乗り越えるかはかなり大事なように思います。

自分を知る

企業につき従うだけでは自分から離れてしまうと感じた場合は、シンプルに自分が何をやっている時が好きかをよくよく理解しておく必要があるように思います。なぜならば、企業の求めることに対して自分はこれが好きだから建前としては企業に合わせるべくは合わせつつ、自分のやりたいことを実践していく。ある意味、上手く会社を使う必要が出てくるためです。また、最近では個々人の内発的動機付けを育むことで企業成長に寄与するということも言われているため、人事面談などでもよくこの志向性は聞かれるのでここできちんと伝えていく事が大事になってきます。
で、こうなると自分を知ることが必要なのですが、実は自分の好きなことって別に山登りでない方が実は多いのです。例えば、本を読むのが好き、ついつい一番安いものがないか探してしまう、走るのが好き、整理するのが好きなど、無意識的にやってしまうようなことが多く、別に本が好きだからと言って学者になりたいとか走りが好きだからマラソン選手になりたいわけでなく、ただそのプロセスが好きなケースが多いと思います。
なので、自分がついついやってしまう、ワクワクするようなことを仕事の中心に添えて、会社の求められていることをうまくその好きで包んでしまうようなことができればより幸せに仕事が出来るのではと思います。
また、その好きを追求していくと、その好奇心は山登りという形をとることもあれば、川下りであったり、大海を漂うこともあるとより柔軟なキャリアの可能性が見えてくると思います。

色々な価値観は存在する

より柔軟なキャリアの可能性が見えてきた段階で次に見えてくるのは、企業の価値を上げ続けるという目的はどの企業でも同じであれ、各企業の価値のあげ方は違うもの。例えば、お菓子メーカーであれば、いかに売れるお菓子を発明して拡販するかであるし、学校であればいかに生徒のやる気を醸成して、良い人財を育成して誰もが受けたい学校となるかとなります。だとすると、自分をよく知っていく事で自分の好きによりフィットして自然体でいられるような企業や機関に変えていくという選択も出来るようになります。
つまり、より柔軟に自然体に自分のあり様を整えていく事によって、最終的にその価値観に沿った企業体や働き方が見えてくるように思います。それは、必ずしも山登りのように困難に抗いながらも同じ道を進むということではなく、水が色々な温度や場所で形を変えて進んでいくようにキャリアも柔軟に自分の好きと自然体を意識して進めることで、自然なところに落ち着いていくような気がします。

まとめ

キャリアということを取り上げました。自分と企業の在り方を対等と捉えて、自分の志向や好きを基軸に柔軟にキャリアを築いていく事で、会社の仮面で自分が重く苦しくなるのではなく、自然なところに落ち着かせていくという発想をより持って生きられるともう少しハッピーに生きられるのではないかというお話でした。

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